【当たり前を疑う~Unreal~ #7】お金をたくさん稼ぐことはえらいこと? |ブログ|株式会社Lacicu

【当たり前を疑う~Unreal~ #7】お金をたくさん稼ぐことはえらいこと?

【当たり前を疑う~Unreal~ #7】お金をたくさん稼ぐことはえらいこと?

▼当たり前を疑う~Unreal~

教育に携わる者として、今の当たり前がこれからもそうである保証はありません。
むしろ、変化のスピードが早い昨今では今の当たり前を疑う方法を子どもたちに伝えていくべきではないでしょうか。

学習塾コンサルティング、異業界のマーケター、学校の進路指導担当、プロコーチなど、
様々な形で教育に携わる人材を抱えるLacicuならではの特集記事です。

このシリーズを通して、今の当たり前を疑うような問いを皆様に投げかけていきます。

「問い」から「未来」が生まれる時代。
その始まりをつくる。

子どもがYouTubeやゲームばかりしていると、親は心配になると思います。
しかし、部活や勉強に熱中するのは良くて、なぜYouTubeやゲームはダメなのでしょうか?

その理由のひとつとして考えられるのが、「お金を稼げないから」だと思います。

「お金をたくさん稼いでいる人はえらい」
「お金を稼げない人は負け組」

様々な価値観が認められつつある中でも、このように思っている人は多いのではないでしょうか。

果たして、お金をたくさん稼げることが本当に良いことなのでしょうか?
本当にお金をたくさん稼ぐと幸せになれるのでしょうか?

今回はそんな当たり前を疑ってみようと思います。

 

お金を稼ぐことがなぜ大事なのか

そもそも、お金を稼ぐことがなぜ大事なのでしょうか?
この前提について、3つの視点から考えていこうと思います。

1.暮らしていくため

一番シンプルな理由としては、生活していくためだと思います。

生活水準は人によって違いますが、自分の生活水準を維持するためにはお金が必要だという考え方です。

老後に2,000万円~3,000万円が必要という記事を見かけたりすることがありますが、
本来生活するだけであればそこまでのお金は必要ないはずです。

お金を稼いでいたときの生活水準を維持するためには、ある程度の貯蓄が必要だということでしょう。

 

2.承認欲求を満たすため

お金を稼げる自分でいることによって、承認欲求を満たすことができると思います。

社会の大多数の人が、お金を稼ぐことは良いことだと思っている
 ↓
お金を稼げると褒めてもらえる可能性が上がる
 ↓
お金が稼げるほうがよい

このように思っている人が多いのではないでしょうか。年収が高い企業ランキングのようなものは、まさに承認欲求を満たすためのものだと思います。

 

3. 社会的ステータス

承認欲求と似通ってはいますが、お金を稼いでいることが社会的ステータスがあることと直結していると思います。

結婚の条件に年収を挙げる人もまだまだいますし、年収が高い人は無条件ですごい人だと思ってしまうことなど、振り返ると「お金をたくさん稼ぐ=えらい」という図式が成り立つことが多いのではないでしょうか。

 

資本主義ではない世界を想像する

果たして、お金をたくさん稼いでいる人は本当にえらいのでしょうか?

現代の日本人の感覚だと、素直にえらいと思ってしまいがちですが、そもそもお金を稼ぐことは資本主義においての挙動です。

資本主義ではない社会を想像したときに、お金を稼ぐことやお金をたくさん持っていることの価値は全く変動します。

狩猟採集社会においては、「お金をたくさん持っている人=ケチな人」だと思われがちです。
採れたものはみんなで分け合うのが当然だという価値観の社会が多く、財産をもたないことをよしとしている社会もあります。

社会主義や共産主義においては、お金持ちという概念自体が存在しません。
私有財産が認められていないため、権力階層(ヒエラルキー)はあってもお金によって優劣はつかないのです。

このように、社会形態や時代が違うだけで、お金持ちに対する捉え方は全く変わります。
現代において当たり前となっている価値観は、他の社会や時代においては当たり前ではないのです。

 

勉強するモチベーションは何か?

Z世代において、このお金に対する価値観に大きな変化が表れているといいます。

  • モノについての執着が薄い
  • ローンを組むことを回避する傾向がある
  • コストパフォーマンスで考える

このようなことがよく挙げられます。
これらには様々な意見やデータがあるためここでは詳細は割愛します。

しかし、時代の変化とともに価値観が徐々に変わってきていることは、普段子どもと関わっている学習塾の方々はひしひしと感じているのではないでしょうか。

ひと昔前は、お金をたくさん稼げれば幸せだという考え方が一般的でした。
しかし、現在ではお金を稼ぐためにたくさん働くぐらいなら、それなりの働き方でそれなりの稼ぎで良いという人も増えていると聞きます。

勉強する理由がお金を稼ぐことしかない場合、本当にモチベーションは湧くでしょうか?

 

ゲームばかりすることは悪いことか?

子どもがゲームばかりして勉強をしないことを嘆くことはよくありますが、なぜ悪いことなのでしょうか?

勉強してお金をたくさん稼げるようになることが幸せに繋がらないとして、みなさんは子どもになぜ勉強させますか?

ゲームを極めたほうがお金を稼げるようになる社会であれば、勉強するよりゲームをすることを推奨しますか?

極端な言い方をしていますが、すでにこれらは現実の問題として顕在化してきていると感じています。
すでに「Play to Earn」という概念があり、ゲームをすることでお金を稼げるようになってきています。

 

何のために勉強をするのか?
何のために勉強を教えるのか?
なぜ学習塾が必要なのか?

これらの本質が問われる時代が、すぐそこにきているのではないでしょうか。

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