今知っておきたい!GIGAスクール構想とは? |ブログ|株式会社Lacicu

今知っておきたい!GIGAスクール構想とは?

今知っておきたい!GIGAスクール構想とは?

(画像:Adobe Stock)

 

新型コロナウイルス感染拡大により、オンラインで授業を受けたり課題を提出している小中学生も多くいるのではないでしょうか?実は文部科学省では2019年に「GIGAスクール構想」という学校教育のICT化を推進していく構想がすでに発表されており、コロナ禍でこの構想を早期実現のため国が支援していくことが文部科学大臣から発表されました。

GIGAスクール構想とはどういったものなのか、そもそもなぜ必要なのか、学校教育がICT化されると何が変わるのかについて解説していきます。

GIGAスクール構想


 
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GIGAスクール構想とは、義務教育を受ける児童・生徒に対して1人1台の学習用の電子端末を持ち、またそれにともなった学校の通信ネットワークを高速大容量のものに一体的に整備し、どのような子どもも取り残すことなく個性に合わせた教育を実現していこうという構想のことです。GIGAとはギガバイトのことではなく、Global and Innovation Gateway for Allを略したものです。

1人1台端末を持つことで、教科書や教材のデジタル化や各種教材ソフトの活用、また校内の通信ネットワークを整備することで、教職員の業務もICT化にシフトして働き方改革もできると期待されています。

なぜGIGAスクール構想は必要なのか

文部科学省は人工知能(AI)やIoT(Internet of Things)が発達し、より高度に人々や情報が繋がる社会「Society5.0」を生きる子どもたちにとって、ICTを基盤にした先端技術等を活用した効果的な教育が必要だと謳っています。「Society5.0」とは狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指す言葉です。GIGAスクール構想が実現することで、ITリテラシーやIT技術の高い「Society5.0」で活躍してくれる人材の育成を多くしていこうというのが狙いです。

しかし日本の子どもたちはOECD(経済協力開発機構)の『生徒の学習到達度調査(PISA2018)「ICT活用調査」 』によると、学習にICTをほぼ活用できていない現状です。月に1度でも学校での学習でコンピュータを使うかどうかだけで見ても、その割合は20%に満たず、OECD平均を遥かに下回っています。

日本の子どもたちがICTを学校での学習に活用できていないのは、そもそもICT活用のための端末や通信ネットワークが学校に整備されていない、また教員がICTをどのように学習や授業で活用すればいいのか知識や経験がない、など理由がありました。

そこでGIGAスクール構想では、1人1台の端末や学校の通信ネットワークの整備を国が予算をつけて実施、また教員のスキルアップのためのフォローなどを国が主導して行い、これまでなかなか進まなかった学校教育のICT化を「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画(2018年~2022年度)/文部科学省」というかたちで押し進めていくことになったのです。

※参考 Society 5.0|内閣府
※参考 2018年調査補足資料(生徒の学校・学校外におけるICT利用)|国立教育政策研究所

GIGAスクール構想で変わる4つのポイント

1人1台端末を持つことや、学校の通信ネットワーク整備が進んでGIGAスクール構想が実現していくと、これまで児童・生徒が受けてきた学校での教育はどのように変化するのでしょうか。

ポイント1.調べ学習

これまで図書館やパソコン室などに行かないとできなかった調べ物が、端末が1人1台となることで「”すぐにでも” ”どの教科でも” ”誰でも” 」手軽に検索サイトでできるようになります。また、新学習指導要領においては「情報活用能力」が、言語能力、問題発見・解決能力等と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付けられています。このため、目的に応じて集めた情報を整理、分析を生徒が自分自身で主体的に行うことで、アクセスした情報が正しいものかどうかを確認・判断する力をつけることも期待されています。

ポイント2.発表やプレゼンの方法

黒板に書いたり模造紙にまとめてやる発表の仕方から、パワーポイントなどのプレゼンソフトなどを活用した発表方法が主流となります。例えば理科の実験では、観察や実験の手順を数値化するだけでなく、動画撮影を行うことで、よりきめ細やかな分析や振り返りをすることができます。

またグループ学習では、各自が集めてきた情報やデータを即時共有しながら学習を進めることが可能となり、自分たちが行っている学習やデータを照らし合わせながら学びを深めることもできるでしょう。

ポイント3.遠隔教育の実現

1人1台端末やネットワーク環境が整備されれば、過疎地や離島、また入院中など、教育機会を簡単に作り出すことができない環境下にある子どもたちにも、端末を介してオンラインでの学びを提供することができます。これまで以上に大学・専門家・海外の子どもたちと繋がることが容易となるため、子どもたちが様々な人や知識に触れる機会を多く創出することが可能となります。
ポイント4.1人ひとりの学習状況の把握が容易に

児童・生徒が1人1台端末を持つことで、1人ひとりの学習記録がこれまで以上に可視化されやすくなります。デジタル教材やソフトを使った教育を行うことで、学習の進捗やつまずきなどをいち早く見つけることができ、教員もより早くきめ細やかに児童・生徒をフォローしていくことができます。※参考 「GIGAスクール構想」について|文部科学省

GIGAスクール構想実現で、より豊かな教育が実現できる!

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コロナ禍で学校が休校したため、それまでよりも早く推進されることになったGIGAスクール構想ですが、そもそもは「コロナ禍だから」ではなく、ICT活用を進めこれからの時代に即した教育を実施するためのものです。学習塾なども学校のICT化に合わせて、学習を進めていくための仕組みが必要となってくるかもしれません。

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