子どものメンタルケアってどうしたらいい? |ブログ|株式会社Lacicu

子どものメンタルケアってどうしたらいい?

子どものメンタルケアってどうしたらいい?子どものうつが増えている

 

はじめに

子どものうつ症状が増えています。

国立研究開発法人 国立成育医療研究センター コロナ×こども本部の第4回調査報告書によれば、2020年に行ったアンケートにおいて、小学4年生から高校3年生までの子どものうち中等度以上のうつ症状が見られるのは約3〜7人にひとりという結果になりました。小学4年生〜6年生15%中学生24%高校生には30%の割合でした。
保護者の方においても、全体の29%に中等度以上のうつ症状が見られました。

また、自傷行為に関する質問では「実際に自分の体を傷つけた」と回答した子どもは17%、「体を傷つけたい、死にたいと思った」と回答した子どもの割合は24%にのぼりました。

今回はコロナ禍で子どもが溜め込んでしまうストレスにどう対処したらいいのか? メンタルケアの方法をお話したいと思います。

コーピングについて

ストレスコーピングという言葉を聞いたことがありますか?

これはストレスの原因となっているストレッサーに上手く対処し、心身の健康を保つことを指す言葉です。

日本看護協会のセルフケアに関する提案に基づくと、ストレスコーピングは対処法によって主に4つに分類できます。

問題焦点型コーピング

直面しているストレッサーそのものに働きかけ、自身の努力や周囲の協力をもって解決しようとする方法です。
例えば誰かに意地悪をされていることが子どものストレッサーになっている場合ならば、いじめっ子本人に働きかけて状況を改善します。しかしこの手段は実行に移すことが難しいケースが多いです。

情動焦点型コーピング

ストレッサーそのものではなく、自身の気持ちや感情をコントロールすることでストレスを緩和させる手法です。
誰かに話して共感や慰めの言葉をかけてもらい、自身の気持ちに整理をつける感情発散型が多く見られます。
「一通り愚痴を聞いてもらったらなんだかスッキリした」なんてことってよくありますよね。ストレス対処として取り組みやすい方法ですが、問題の根本的解決にはなりません。

認知的再評価型コーピング

ストレッサーに対する見方を変えることや、距離を置くことによって認知を変化させる方法です。言い換えれば「ポジティブシンキング」
「もうどうしようもない、八方塞がりだ」とネガティブに思い込むのではなく、「これを乗り越えられたらきっともう一回り成長できるはず」という風に、自身の考え方を変えるやり方です。
ただし一人で考えてばかりいるとどうしても視野が狭くなってしまうため、上記の情動焦点型と組み合わせて、誰かとの対話の中で発想を変えるヒントを得ると良いでしょう。

気晴らし型コーピング

文字通り気分転換をすることでストレスを発散させる方法です。

映画を見たりカラオケに行ったり、好きなことをしてストレスを緩和させます。似た手法にリラクゼーション型コーピングというのが存在し、ヨガマインドフルネス瞑想を実践することで心身の落ち着きを得ることができます。

残念ながら個人の力で「新型コロナウイルス」という大本のストレス源を取り除くことは出来ません。しかしコロナ禍で子どもが感じる様々なストレスはコーピングを活用することで和らげることが出来ると思います。

実際何をしたらいい?

お子さんの様々なストレスに対処する時、
①息抜きや気晴らしをさせてあげること
②親子で対話の時間を多く設けること
この2つがとても有効です。

まずは体を動かし、血行を良くして夜にぐっすりと眠ること。コロナ禍は運動不足になってしまいがちです。その結果余計にイライラモヤモヤが溜まってしまうことも多いでしょう。
休日にレジャーへ出かけたり、または室内で出来るヨガに取り組んでみたり、リングフィットなどのゲームで遊んでみたり、楽しく体を動かすことで気晴らしになり、さらに心身の不調も改善できます。
一緒に料理をしたり、親子で同じものに取り組んでみたり、「我が家の定番のストレス解消法」を編み出すのがおすすめです。

そしてなにより親子がきちんと向き合って対話をすることです。コロナ×こども本部のアンケートの調査結果にも、「もっと親に話を聞いてほしい」「お父さんお母さんがスマホをいじる時間を減らしてほしい」「大人がきちんと話をしてほしい」という子どもの切実な声が載せられていました。
コミュニケーションの機会が多く失われてしまうコロナ禍、子どもにとって一番身近で一番頼りになり、そして一番コミュニケーションを取れる存在が親です。ぜひお子さんの話にこれまで以上にじっくりと耳を傾けてあげてください。そして子どもたちが何を感じているのかを受け止めてあげてください。

大人と違い、子どもは現実逃避やストレス発散の手段を多くは持っていません。自身で溜め込んでしまわないよう、メンタルケアにも気を配ってあげてくださいね。

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