学力向上に重要なのは「自習時間の効率化」 |ブログ|株式会社Lacicu

学力向上に重要なのは「自習時間の効率化」

学力向上に重要なのは「自習時間の効率化」

勉強をする上で「自立学習」をできるかどうか、は非常に重要です。自分から主体的に勉強に取り組めるかどうかは、受験勉強だけでなく、人生のさまざまなシーンで使えるスキルです。ですが、「やらなきゃいけないと頭ではわかっているけど、どうしても机に向かうことができない」という人や「なかなか、机に向かわせることができない」という学習塾の先生や保護者さんも多いのではないでしょうか。
今回は、自立学習をどう効率的にしていくのか、を解説していきます。

生徒の自習時間は全体の9割

受験コンパスのお話をする際、「3240分(1週間の勉強時間)=240分(授業:80分×3コマの場合)+3000分(授業以外の演習時間)」という話をします。

ここからもわかる通り、そもそも勉強時間の9割前後は生徒自身が参考書やテキスト、教科書などを進めている時間です。

この時間の使い方が生徒の学力向上に大きく影響を与えることは想像に難しくありません。

この自習の時間を有効に指導することができれば、生徒がどんどん問題を解き、理解度は上がっていきますよね。

 

確かに授業を聞き、公式や原理を理解すれば、問題を解きやすくなります。

しかし、それで点数が取れるというのはやはり異なります。

 

映像予備校のスタッフのときによく感じましたが、映像授業はたくさん見ているのになかなか成績が上がらない生徒がいます。

その生徒たちは、塾に来てまず予習をします、その後90分1コマの授業を見ますが、90~120分程度かけてみます。

そして、授業が終わると簡単な確認テストを受けて、そのまま帰宅していました。

 

この生徒たちがもし、自宅で勉強していないとすれば、「授業を見ただけ」「わかったつもり」となって、効果があまりないのは皆さんもご理解いただけると思います。

多くの学習塾でこのような状況になっているのではないかと思っています。

学力向上には自習時間の効率化が重要

授業を受けただけ、観ただけの生徒の成績が上がらないのはよくわかると思います。
ですが、生徒は自宅でなかなか勉強をしませんよね。なぜでしょうか。

 

いくつも原因はあると思いますが、1つに何をしたら良いのかわからない、というのがあると思います。
「家帰ったら復習をしよう!」と毎回声掛けをしていると思いますが、「復習って何するの?」と思っている生徒はかなりいるのではないかと思います。もう少し具体的に、「今日の問題をもう一度解き直そう」「問題集の〇~〇ページを解いてみよう」とここまで指示は出せているでしょうか。実際にはもっと具体的な指示を出している学習塾も多くあります。

では、ここまで指示を出していてもやらない生徒はなぜやらないのか。(※やる気がない、といった根本的な部分は今回は省きます。。)

指示された問題のレベルがあっていない場合があります。

授業では先生と一緒だからできたけど、自分一人になるとできない。問題集をやってみたけど、自分一人では全くできない。これは生徒のやる気の問題ではなく、レベルの問題です。

生徒が机に向かい、テキストの問題を解こうとしたにも関わらず、こんな状態になっているとすれば、やる気も落ちてしまい、もっと勉強をしなくなります。先生からの指示がレベルに合っていないテキストの場合には、ずっとわからない問題を続けている状態になり、生徒がかわいそうですね。

具体的な指示がない、レベルがあっていない、状況であれば生徒の自習効率を上げることはできません。その分、問題演習量が増えず、成績もあまり上がらない。。この悪循環をなんとか変える必要があります。

自習型学習とは

成績を上げるために、効率的・効果的な演習時間の確保が重要です。そのためには、授業中心ではなく演習・自習中心の指導スタイルにすればどうでしょう。

インプットとしての授業をしなくても良い、という意味ではありません。しかし、市販のテキストや塾向けテキストなどのインプット部分、問題の解説などは充実しているものがほとんどです。

特に大学受験については、市販の参考書の方が使いやすいものが多い気がします。

大学受験において、これまで授業を受けていた時間を問題演習の時間にすることで演習時間を最大化していく。

科目指導を行う代わりに、自習の時間に何をすべきかの指示を具体的に出してあげる。

生徒のレベルに合っているテキストの選定は、大学受験であれば受験コンパスを使う。

※高校受験、中学生の定期テスト対策のテキストは、詳しい先生が多いので大丈夫だと思います。

 

市販テキスト、塾向け教材、もしくはICT教材など、今はインプットも含めて優れたテキストがたくさんあります。

生徒自らしっかり読み、例題を解き、問題演習を繰り返せば、しっかりと効果が出ます。

今後の学習塾運営

今後、学習塾を運営していくにあたり、講師の採用はどんどん厳しくなるでしょう。

また少子化の影響から高等部への垂直展開はマストです。

 

そんな中で、講師採用を前提とした指導スタイルでは厳しいときがやってきます。

「自習中心指導」を進めることができれば、塾長1名で運営することも十分可能です。

 

「自立型学習」は、すでに色々な学習塾が工夫を重ねて成功されていらっしゃいます。

1つのパターンがあるわけではありませんが、おそらく「演習中心」の指導スタイルであることに間違いはないと思います。

 

自習と自立は意味合いが異なりますが、生徒の学力が上がる時間=演習時間、ということで書かせてもらいました。

科目を教える、という指導スタイルへの否定ではなく、生徒の学力向上へのヒントになればと思います。

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