【面談の極意 Part1】先生本位の面談をしていませんか? |ブログ|株式会社Lacicu

【面談の極意 Part1】先生本位の面談をしていませんか?

【面談の極意 Part1】先生本位の面談をしていませんか?

株式会社Lacicuの山田です。

 

突然ですが、みなさんは人材育成における「7:2:1の法則」というものをご存知でしょうか?

米国のロミンガー社の調査結果に基づく、有名な考え方です。

人は何から学ぶのか?を調査したところ

7=経験から学ぶ
2=他者から学ぶ
1=研修や書籍で学ぶ

このような結果になりました。

生徒の成長を最大限促進するためには、本人の経験の質を向上させるのが最も有効だということがわかります。

 

この点に着目し、最近の企業ではマネジメント手法として「1 on 1ミーティング」という手法が注目されているのはご存知でしょうか?

<1 on 1ミーティング導入企業>

今回のコラムでは、この1 on 1ミーティングについてご説明していきます。

 

1 on 1ミーティングって面談と何が違うの?

明確な定義があるわけではありませんが、意識してもらいたいポイントは以下の通りです。

・時間、場所を決めて行う、定期的な対話の場
・上司(先生)が何かを伝えるのではなく、部下(生徒)が話す場
・経験学習を促進し、部下(生徒)に内省を促す場

 

「わざわざ、定期的に」1 on 1ミーティングを行うことによっての、学習塾のメリットを考えてみました。

1.定期的に相談できる場がある
「いつも忙しそうで、席にいない・・・」「たまに席にいても、眉間にしわを寄せてキーボードを叩いており、話しかけづらい・・・」先生のことを気遣ってくれる生徒もいます。
本来の「経験学習を促進させる」という効果とは少し離れますが、相談をしながら、先生が質問したり、生徒の学びを聞いたりして、「経験学習を促進させる」に結びつけることが可能です。
仮に相談の場としてのみ活用されるものであったとしても、その場は生徒にとって有意義なものになります。

2.成績管理がタイムリーになる
模試を目標にした際に、「このままだとA判定になりそうだ」とか「挽回しないとD判定になってしまうよ」という中間評価を得る機会はなかなかありません。
しかし、1 on 1の場をうまく活用することによってタイムリーに途中経過を知ることもできます。
途中経過ばかりを気をとられすぎるのもよくないですが、入試が終わったあとに「前半が悪かった」と言われても困りますよね。

3.生徒について多くの情報を得ることができる
得られる情報は、趣味や家族構成などのプライベートな話題から、「どのように褒められたいか」「注意されるときは、みんなの前がいいか、個別に呼び出されたほうがいいか」など多様です。
生徒についての有益な情報を蓄積しておけば、先生のマネジメントがうまくいく確率は上がります。

4.機会を均等にできる
よく話しかけてくる生徒、打ち解けるのに時間がかかる生徒では、接触回数が変わってきます。
‶わざわざ定期的に“行うことによって、コミュニケーションの機会を均等にすることができます。

 

こんな会話の仕方をしていませんか?

1 on 1ミーティングの目的は、振り返りの質を向上させ、生徒自身に気づきを与えることです。

しかし話し方や内容によっては、その気づきを妨げるような行動をする場合があるため注意が必要です。

 

NG行動①:作業しながら話す
(例):生徒と話をしながら視線はパソコンに。。
答案の丸つけをしながら話す。。

意外と多いのではないでしょうか?
1 on 1を生徒のための時間にするには、「生徒に十分に話してもらうこと」が重要です。
生徒が話しやすい環境、雰囲気を作りましょう。

NG行動②:話を最後まで聞かない
(例)生徒:周りがうるさくて集中できないんです。
先生:具体的に誰がうるさいの?それはしょっちゅう起こるの?

生徒に最後まで話をさせず、途中で遮って質問をしていませんか?
自分が事実を把握するために質問攻めにしてしまうと、生徒のための面談になりません。
このような関係が続けば、先生からの指示に沿って行動する「考えない生徒」を育成してしまいます。

NG行動③:先生が先に意見を言ってしまう
(例)生徒:お母さんが勉強しろってうるさいんだよ。
先生:そうか。お母さんは勉強に厳しいところがあるからね。

普段の会話なら普通の内容ですが、「お母さんは勉強に厳しい」と決めつけています。
ここに1 on 1を先生と生徒の間で行うことの難しさが表れています。
1 on 1は、良い悪いの判断は避け、生徒の思いや考えを深めるための問いかけをすべきです。

先生:そうか。お母さんはなんで勉強しろって言うんだろうね?

考えを深めるツールとして、「言い換え」を使うのが有効です。
このようなニュートラルな反応を契機に、生徒はさらに考えを深め、だんだん掘り下げて問題の本質を探っていくことになります。

 

さいごに

私が教室長だった時分を振り返ってみると、NG行動だらけでした(笑)

現在コーチングのプログラムを受講していますが、面談というのは本当に日々の努力が必要なスキルだと感じています。

コーチングという言葉も大分一般的になり、大手企業はすでにマネジメントの手法として取り入れています。
対生徒と対話をしなければいけない機会が多い学習塾の先生にとって、1 on 1ミーティングのような手法は必須スキルになっていくと思います。
新しい知識やスキルを常に研鑽していきましょう!

面談の極意Part2もご期待ください。

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