1月15日(土)16日(日)、センター試験に代わり2021年度から始まった大学入学共通テストが実施されました。

受験者数

大学入試センターの発表によると、志願者数は530,367人となり、昨年よりも4878人少ない数字となっています。

うち、現役生(高校卒業見込者)は449,369人で、人数は昨年とほぼ変わっていません。
反対に浪人生(既卒者)は76,785人と、昨年より4222人少ない数字に留まりました。

センター試験から共通テストに切り替わった2021年度は、2020年度と比較して浪人の受験者が2割ほど減少しましたが、2022年度の現役志願率は過去最高の45.1％となり、現役志向は今年も健在だと言えます。

予想平均点

河合塾の発表によれば、

となっており、どちらも前年度より40点以上低く、センター試験を含めても過去最低となる見通しです。

難易度変化

以下、各予備校（駿台、河合塾、東進、代々木ゼミナール)が発表した分析をまとめました。()内は前年差です。

国語

数Ⅰ

数学ⅠA

数学では全体的に難化の傾向が見られました。
16日の試験終了後、「数1A」「数2B」や「難化」といったワードが次々とSNSのトレンドに上がったことからも、受験生たちの混乱ぶりや難易度に対する不満が見てとれます。
数ⅠAの平均点は歴代最低となる見通しです。パターンの暗記では太刀打ちできない、本質的な理解を求める問題が増えたようでしたが、「70分で解かせる難易度・問題量ではない」との声も上がっています。今回の難易度設定に対しては至るところで賛否が真っ二つに別れていました。

数学Ⅱ

数学ⅡB

数ⅡBでは数列に関する長文問題が出題され、読み解くのに苦労したという受験生の声が届いています。
「数学で長文問題を出すな。国語で積分するぞ」という怨嗟の声も見られる一方、「膨大な情報の中から必要なものを取り出せる力は養っておくべき」という肯定的な意見もありました。

英語リーディング

難易度・出題傾向に目立った変化は見られませんでしたが、本文内の語数が増え、時間との厳しい戦いになりました。

英語リスニング

世界史A

世界史B

日本史A

日本史B

日本史は大幅な難化が見られました。問題形式に大きな変化はなかったものの、受験生たちが見たことのない資料・史料を使った問題が多数出題され、「日本史を解いているのか古文を解いているのか分からない」といった嘆きの声が散見されました。

地理A

地理B

現代社会

倫理

政治・経済

倫理、政治・経済

物理基礎

化学基礎

生物基礎

地学基礎

物理

物理の第2問前半では「間違った仮説を検証する」という新タイプの問題が出題されました。知識の定着よりも、筋道を立てて結果を考察する論理的思考力が問われたようです。

化学

生物

地学