生徒の大学選びで塾の先生が気をつけたいこと (前編) |ブログ|株式会社Lacicu

生徒の大学選びで塾の先生が気をつけたいこと (前編)

生徒の大学選びで塾の先生が気をつけたいこと (前編)

株式会社Lacicu、営業の渡邊です。
今回初めて、コラムを書かせていただきます。

私は、大学時代の4年間、大手個別指導塾で講師のアルバイトをしていました。その後、別の大手個別指導塾で教室長を3年、映像授業予備校でのアドバイザーを2年半、大手個別指導塾でさらに3年、とずっと学習塾業界に身を置いていました。

教室長になってからも科目指導を行うことはありましたが、主に生徒の進路指導や講師管理に従事してきました。
個別指導塾では小学生や中学生の受験校決定の面談も行いましたが、最も大変だったのが高校生が受験する大学選びです。

生徒の希望レベルと現実のレベル、受験までの日数、モチベーション、保護者の希望…などなど。
これらを考慮しながら最適な受験校を選んでいきます。
生徒、保護者にとっては一大事の受験校選び。
簡単に答えは出ませんし、泣き出す生徒や、喧嘩になる親子、いつ終わるかわからない面談…いろいろです。笑

今回のコラムは、その進路指導についてあれやこれや書いてみたいと思います。

大学受験では何を気にしてあげるべき?

受験校決定の面談で、私が一番気にかけていたことは、
・生徒のモチベーションがMAXの状態を作る
・最低でも1校は合格を出す
・生徒はもちろん、保護者も納得してもらう

の3つでした。

合格判定だけを基準にした提案をすると、そこに生徒の意思はありません。
またこれまでの頑張りを否定されたような気持ちになります。
そうなると勉強へのモチベーションが下がり、安全校まで不合格ということになりかねません。

とはいえ“無謀”な挑戦だけをするのは、ギャンブルと同じです。
運に任せた進路指導は、ありえません。
安全校、実力相応校、挑戦校、のバランスを考え、戦略的に提案するのが進路指導です。

生徒、先生が良いと思った学校も、保護者の同意なくして入学はできません。
受験校を選ぶ際には、保護者の意向も考慮する必要があります。

では、このような意識の中でどんな基準で大学を選び、提案するのか。考えなければいけないのは、3つです。
➀“現役進学”にこだわるのか。
②“滑り止め”をどこまで下げるのか。
③自宅から通うのか、一人暮らしも可能なのか。

 

“現役進学”にこだわるのか

現役進学にこだわる生徒であれば、安全校や実力相応校を多くし、挑戦校は少なめにします。

安全校➀:実力相応校②:挑戦校➀のバランスがよいと思います。

昨今、私立大学が定員を厳格化したことで安全校でも合格が難しくなる傾向になりつつあります。
浪人をすることができない、絶対に現役合格にこだわる生徒には、安全校の割合を増やし、確実に合格を出す受験校選びが必要になります。

“滑り止め”をどこまで下げるのか

“滑り止め”のレベルをできるだけ高くしたいのは生徒も保護者も同じだと思いますが、どこまで下げることができるのか。
希望レベルから離れた大学に行くのが嫌であれば、その分安全校レベルを多くしないといけません。
日程を考慮すると、挑戦校の数を減らさなくていけない場合もあります。

自宅から通うのか、一人暮らしも可能なのか

自宅から通うのが必須であれば、必然的に近隣の大学がターゲットになります。
生徒の通学圏にある大学で、安全校や実力相応校を探す必要があります。
しかし、例えば医学部は地方の国公立大学の方が、試験科目が少なくチャンスがあると言われます。
都内の私立大学に限定して探すよりも、地方を視野に入れて大学を探す方が選択肢が広がり、合格の可能性が高まる場合もあります。

このような生徒の受験校選びをどのように管理、指導すれば良いでしょうか。
生徒任せにしてしまう学習塾もあると思いますが、「強い高校部」を目指す先生方には、是非この受験校選びの部分で他塾との差別化を図ってください。

では、どのように日程を組んで、生徒・保護者に伝えていくのか。
また次回、お話ししたいと思います。

 

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